エマです。
ペンネーム Mokurenさんよりご質問をいただきました。
エマさん
立て続けにすみません。
今はネットでパワーストーンのショップがたくさんあって見ることがよくあります。でもなぜか石からエネルギーみたいなものを感じなかったりします。死んでしまったような感じや偽物感と言いますか…
それで、石のお勉強されてる方に聞いたんですが、パワーストーンが商業ベース化され過ぎて、加工にアクリル吹き付けたり、機械で高圧で削ったり、ひどい時はパワーストーンを粉々にして新たに色加えて成型されたストーンがあまりにも多くなってしまった、
そういったストーンはパワーがほぼないか全くなくなっている状態。power stoneではなくpretty stone だと。
私はほぼ直感でエマさんの石は間違いない、と思ってますし、エマさん以外で購入は心配なのでできないです。
値段以外で見分ける方法はありますか?
ご質問ありがとうございます。
結論から申しますと、以下の2つしかないと思います。
1. たくさんの石に触れて、石のエネルギーを覚えて自分にとって「良い石」か「悪い石」かを自分で判断して見分ける
2. 自分が石を買う目的を明確にしてそれに見合った石を提供してくれる売り手(店)から購入する
これは私の考えですが、詳しく解説しますね。
ご質問の中の言葉で「パワーストーンは商業化されてエネルギーがない」と表現されていました。
「アクリルの吹き付け」や機械による「高速研磨」などでパワーストーンに人の手が加わって「痛められたり」「エネルギーが封じこまれてしまったり」「もともと持っているエネルギーが変化していて」パワーストーンにエネルギーがない、死んでいる状態になっていると。
そして、パワーストーンなのに「パワー」がないにもかかわらず売っていて、買い手としてはパワーストーンとしてのエネルギーがある石を買いたいのにどこで買っていいのか、選んだらいいのかわからない、値段であまりにも安すぎるのは「偽物かも?」と避けることはできるものの不安です。
ということがご質問の趣旨であると解釈をして話を進めます。
まず、
モノの価値についてですが本物を手に入れたいと思うのが普通ですが、ひとくくりに「偽物」=「悪」ということもないと思います。もちろん、法に触れる、ブランドを真似て損害を与える、本物だと偽って偽物を売って騙す、というのは犯罪です。
しかし、
加工されてエネルギーがないから石としてそれを買う価値がないかどうかというのは使う人の「用途」によります。
どんな場面でいつそれを使うかによって物の価値は決まるので、一概にその状況を「悪いこと」とは言えないと思っています。モノマネ芸人のように、「偽物」であることが価値になり、「本物」の価値を同時に高めている場合もあります。
子どもが綺麗だから集めたいというのであれば、綺麗に染色された安価な石で十分でしょうし、本業の占い師であれば、天然のエネルギー溢れる石でなければ仕事の道具として使いものにならないでしょう。
家の壁面の素材や玄関のタイルに使うなら石の見た目の美しさに価値があるわけで、建て主にとっては石にエネルギーがあろうとなかろうとあまり気にならないかもしれません。
ですから、
売り手(店)が「パワーストーン」とはどういうものだという認識で売っているかによります。
そして共通の事実であることは「石は石」だということです。その「石」が使う人の用途によって石の「価値」が変わる(決まる)=モノの値段に換算されるということです。
自分にとってゴミでも、他人にとっては宝であり、それを欲しいと思う人が2人いればそこで競争原理が働いて「値段」がつくのが資本主義経済の原理です。
例えば、価値の高さで考えれば、
石をスピリチュアルな道具として使うなら、石の性質上、扱われ方や管理の仕方によってはその「価値」にだいぶ差がでます。それは、やはり「どんな扱いを受けてきたか」によってエネルギーの変化が大きいからです。エネルギーが高い石ほど、石の声も聞こえやすいし、肉体や精神に即座に反応する優秀な石です。
それなのに、わざわざする必要のない加工を
機械や薬品によってすることで石を傷つけてしまえば、エネルギーが弱くなったり、本来のエネルギーがなくなったりして石とコミュニケーションをとるのに少し時間がかかってしまいます。
しかし、だからといってそういう石を「無価値=売り物にならない」と考えるのはそれを買う人の目的によって個人差があると思っています。
ある人にとって、占いの道具としては「無価値」で持っていても仕方のないゴミのようなものかもしれません。
でも、私はそうは思いたくありません。石にとってはちょっと可哀想に思ってしまいます。
私はたくさん傷ついていて見た目が不格好な石でも「惹かれる」時は自分用として連れて帰ることもあります。たくさん話しかけて大事にしてあげればまた元気になることを知っているからです(もちろんそうならない石もありますが、インテリアとして飾る価値はある子もいます)。どの子も自然が生み出した素晴らしい作品のようなものです。売り物にはならなくても、個人的に部屋に飾って楽しんでいます。
人間の事情で「加工され」、エネルギーが変化してしまうことは石にとっては何の責任もないことです。
人間が経済活動のなかで「綺麗な石がほしい」と思う人がいるから、売る人がもっと売れるように石に人工的に「色をつけたり」「薬品を使って美しくみえるよう加工したり」しているだけです。
石を手磨きすると職人への人件費が発生した分、石の販売価格が高騰するという理由から機械を使って手早く大量に研磨処理をしたほうが安く提供できるという理由で処理されている石も実際にたくさん見かけます。
でも、それは「それを欲しい人」がいるから「石がキレイに見えるようにする」ということであって、アイスクリームに例えるなら白いバニラだけのアイスよりも人工的に「合成着色料」を使って色とりどりのアイスクリームを増やしたほうが子供が喜んで買ってくれることを知っているからです。
最近ではお祭りの綿あめもカラフルですよね。あれも、着色料です。
そっちのほうが売りやすいから(買ってもらえるから)業者はカラフルに色付けしたアイスクリームを大量生産するし、大人でさえたまに食べるならと、それが天然の果汁による色であるかどうかよりも、栄養があるかどうかよりも、見た目や感情に訴えかける「おいしそうな」「わくわくする」商品のほうを選ぶのです。
「合成着色料」や「人工甘味料」などの添加物が日本の法律で違法ではない量を使用していても、それが健康に良くないものだということは学校でも習います。
人間にはそれを買うかどうかの自由意志があり、誰かに強制されているわけではありません。
自分で選んで買っています。しかし、売り手の意図により仕組まれて選んだものが失敗だったという場合もあります。消費者を騙すような違法ぎりぎりのところで消費者に損害を与える(つまり、お金を払ったことに対する対価として約束を果たさない)売り手もいるので、そういう被害にあわないために消費者センターなどの相談窓口が設置されています。
さらに、人が購買しようと決める過程でいうならば、その人のライフスタイルも大きな理由のひとつにあります。
例えば、「タバコ」が身体に悪いと知っていてもそれをやめない人がいます。
・タバコを吸っている男はかっこいい
・癖になっていて、タバコをやめるくらいなら不健康を選ぶ(タバコをやめるというストレスに耐えられない)
など、その人がライフスタイルで何を大切にして生きているかによります。人生観の違いです。
話を戻しますと、
パワーストーンを買うのに人それぞれの目的や理由があるので、どのパワーストーンを誰から買ったら正解かという「答え」は一つに限定されないということです。
子どものように衝動的に「綺麗!」「素敵!」と感情で衝動買いする人もいれば、
人の手が加わって「加工された」パワーストーンをパワーがないものと判断して買わない、人の手が加わっていても石は石、自然のもので石そのものが好きだから(キレイだから)買う、
石ひとつひとつを自分の経験から判断してエネルギーがあるものなら加工してあろうがなかろうが関係なく買う、
石は掘り起こして間もないものしか持ちたくないから店からは買わない(自分で鉱山に掘りに行く)、
どれもその人にとっては「正解」です。
安価な石も高価な石も結局は人間が価値を決め値段をつけたものです。同じ石でも高く感じる人もいれば安く感じる人もいます。
これだけ手間がかかるのだから、これくらいで取引したい、という人と
これだけ手間がかかっているのだからそれくらいの値段が妥当だろう、と判断する人の価値基準が合致して、お金を介して等価交換が行われるのが経済原理です。
石を粉々にして糊でくっつけて「石」と呼んで売っている業者もあります。ただ、違法でない限りだからといってそれを買うなとも言えないし、知っていて買っている人もいるし、知らないからといってそれを買おうとしている人に「勉強したほうがいいよ」とも言えません。
大人なら当然、自分がこれから買うものについてどういうものなのかは調べるでしょうし、本当に石に興味があれば自然と詳しくなるものです。Mokurenさんのように情報を集めて一生懸命、考える人もいるでしょう。
他人がとやかく言うのはお節介かもしれませんし、詳しくないのであれば、それはそもそも興味がないのかもしれませんし「石」という素材が欲しいだけなのかもしれません。
そして、正直に「これは人工です」と表記して売っている業者も実際は多いです(ほとんどが明記していると感じます)。聞かれれば嘘は言わないはずです。
悪い噂は経営状態の悪化を招きますし、法に触れれば営業すらできませんし、自分たちにとってもお客様にとってもWINWINにならなければそもそも事業として長くは続きません。
そして、
どんなお店を選んだら良いかということを考える前に知っておかなくてはならないことは
自分がどんな気持ちで何の目的で石を買うのか?
と同じように
売り手が
どんな価値をお客様に提供したくて
それを売っているのかはお店によって千差万別だということです。
ですから、結局のところ
自分がこんな気持ちでこんな目的で石を持ちたいという思いに応えてくれる売り手(店)を探すしかない
と思うのです。
裏を返せば、売り手(店)側も「うちはこういう人にこういう商品でこういう価値を提供できますよ」と明確に発信していなければおかしいのです。お客様が買いにくいのです。買いにくい商品だからお客様が困ってしまうのです。
余談になりますが、
経済は「需要と供給」のバランスで成り立っています。
石を探していると好ましくない売り手(店)に出会うかもしれません(自分にとって無価値に思える石を売っている)。
しかし、何をもって好ましくないのかは買う人それぞれの基準によるので他人が選んだ選択に対して、一概に「それは間違っている」と言うことは自分の価値観の押し付けになりかねません。自分にとってそれは買いたくなくても、他の人は何か目的や理由があればそれを買うからです。
お店が提供している価値について「それは間違っていると一概には言えない」例をあげます。
例えば、災害時です。
添加物盛りだくさんの「インスタント食品」は健康に悪いとはいえ、東日本大震災の際に「インスタント食品」はなくてはならないものでした。むしろ、「インスタント食品」がなかったらもっと大変な食糧難になっていたかもしれません。
・ある程度の環境下でも日持ちする(添加物により雑菌の繁殖を抑えている)
・栄養価は二の次で、少ない量でもカロリーが摂取できる
こういった加工食品の特徴のいくつかの要素が大きな「価値」になる局面でした。命の危機を救ったかもしれません。
このように、
その商品が良いか悪いかの判断基準は全て使う人の「局面」によるのです。
いつ、だれが、何のために、どう使うのか?
によって、モノに「価値」が生まれ、購買が起こっているのです。
ですから、自分が石を買う時に大切なことは
石をいつ、何のために、どう使うのか?
です。
そして、
それを叶えてくれる売り手(店)が自分にとっての「正解」だと思います。
長くなってしまいましたが、
もう一度まとめると
石を買う時に値段以外で「自分にとって良い石」を見分けて手に入れる方法は
1. たくさんの石に触れて、石のエネルギーを覚えて(経験を積んで)自分にとって「良い石」か「悪い石」かを自分で判断して見分ける
2. 自分が石を買う目的を明確にして、それに見合った石を提供してくれる売り手(店)から購入する
のどちらかしかないと思います。
2なら何をもってして、「ここの店の石なら間違いない」と自分が思うかです。
実際、私自身も売り手の立場として「この人(お客様)が求めるような目的をうちの石では提供できない」と判断した場合には丁寧にお断りして別のお店を紹介しています。そのほうがお互いのためだからです。WINWINにならなければ誰も幸せになりません。
ここに書いたことはあくまでも私個人の見解です。違う意見もあるかもしれませんが、石を求める際の一つの見方として参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
Mokurenさん、ご質問をありがとうございました。