【天然石コスメ開発の旅 05<完全なるオーガニックを目指して>】

2016.1.28 過去記事の再掲です。

 

<前回までのおさらい>

「天然石コスメ商品開発の旅」のあらすじ。

まず最初に、私がもともと敏感肌で、肌荒れがすごく、
どんなオーガニックのスキンケアを試しても満足のいくものが無かったんですね。

そのせいもあって、金属アレルギーのため、天然石アクセサリーに行き着いたという経緯もあります。

そして、当店の水晶さざれ石を購入されたお客様が、花瓶に水晶と薔薇を入れた所、「薔薇が枯れない」ということに驚き、「枯れない薔薇」の写真を送って来た事によって、「水晶の力」をあらためて見直す事にしたのです。

もしかして、水晶って肌に使えるのでは?
というアイデアが生まれました。

水晶の力でコスメを開発することは出来ないか?

私たちは動き出し、水晶から取り出したsio2ケイ素(別名:シリカ)
と出会い、水晶パワーで自分の肌のテストを行うことにしました。

そのケイ素は、身体の肌や骨、爪、髪の毛に多く含まれる人間には不可欠な素材であり、肌のコーラゲンを結合させる役目を担っている事や(コラーゲンだけ取っていても良くならない理由がこれでした)、自然療法の最先端であるドイツでは、一家に1つといっていいくらい、ケイ素のサプリメントや化粧品が常用され、有名人の間ではこの事実は広まりつつ有ることを、また新たに知りました。

そして、テスト行い、見事、たった一週間
私のずっと悩みだった肌荒れが解消してしまったのです!

これを商品化して、世の中の人にも知ってもらうべきだろうと
いうことで、実際の商品企画のため、
『オーガニック』でやれるコスメ開発パートナーとの打ち合わせに入ったのです。

そのコスメ製造会社は、
1パーセントでもオーガニック素材が入っていれば、「オーガニック製品」と詠えてしまう日本の現状に怒りすら感じている
という、
超オーガニックにこだわりを持った企業で、意気投合!

早速、サンプルを依頼。
添加物や香料など、科学的なものの怖さを実感し、
「完全なオーガニック」を目指す事を決意した私たちでした・・・

———————————————————————————————-

第五回<完全なるオーガニックを目指して>

毎回、

高倉さんとの打ち合わせが楽しくて仕方ありません。

ちょっと変な表現だけど、待ち遠しい、っていう感じ。恋人を待ちわびるような気分。

今日はどんな話が飛び出すだろう。エマの店内での打ち合わせ。約束の時間ぴったりに高倉さんはやって来ました。

「どんな香りにしようか、考えてきたんです。」

私は、希望のアロマの種類を事前に

いくつかピックアップした

メモを

おそるおそる渡しました。

ドキドキしながら

彼女の言葉を待つ。

…と、彼女の歯切れのいい言葉が

耳に飛び込んできました。

「どれどれ~。ああ~、いいじゃんいいじゃん!」

ああ、よかったぁ。

ほっと、胸をなでおろす。

自分を愛するための女性のための香り。

心身ともに癒される香り。

元気に前を向くためにリフレッシュする香り。

アロマの精油だからって

なんでもいいっていうわけじゃなく、

妊婦さんに使えないものとかあるんです。

ちゃんといろいろ配慮して

決めました

このアロマも、

いわゆる植物から抽出する精油として

ホメオパシーの観点からも

その効果や使い方が見直されているけれど、やはり、

ハーブ同様、薬草にはかわりないので

いろいろ注意が必要です。

私は以前、狭い庭でバラを25品種咲かせていたことがあって(今はお休みしてますが)

住宅街ということもあって、

農薬を使わずにどうやって健康に育て、綺麗なバラの花を咲かせるかを

研究していたんですね。

農薬なんか、やたら使えないです。

うちの近所は野良猫とかもいますし、犬の散歩道しっぽフリフリにもなっています。

もちろん、前の道路は赤ちゃんもベビーカーで散歩コースになっています。

その時、色々調べた結果、

そこでたどり着いた答えがハーブでした。

バラの根元に

あるハーブクローバーを植えることにしたのです。

なぜなら、

そのハーブに好んで卵を産む昆虫がいて、この昆虫の幼虫は実はバラの害虫が餌なのでした。

アブラムシ駆除のために、テントウムシてんとうむしが好きな花を植えておくような理屈です。

ハーブという解決策ですが、

実は特定の虫が生息するくらいなら問題なく利用できますが、人間にとってハーブの中には、堕胎を促すハーブもあるほどです。

ハーブが中絶の手段として、使われた歴史もあるんです。

ですから、

ハーブは知識がないと

使い方によっては

間違いが起こる薬草です。

そして、高倉さんからいただいていた

アロマオイルの原料となるハーブ一覧表。

見た瞬間、

さすが!

と言わんばかりの

セレクトだったのでした。

ちゃんと、万人に使えるような

問題のないアロマオイルばかりが選ばれていました。

使い続けないと美しさを保てないというその場しのぎのスキンケアではなく、

使い続けることで健康になっていき、肌本来の機能を取り戻すケア。

だからこそ、肌は綺麗にならざるを得ない。

これこそ、本当に肌にとって負担のない必要不可欠なスキンケアではないでしょうか。

リカバリーのためのスキンケア。

見た目の結果が同じでも、

本質が全く違います。

毎日、安心して使えることが当たり前であること。

人間の肌に優しく安全な自然の恵みを生かすことで健康を取り戻すこと。

地球資源の利用で得られるメリット。

それが実感できるような

コスメじゃないと意味がない!

高倉さんのピカピカした

素肌を見ながら

いつの間にか、勝手に口をついてそんな話を熱く語っていました。

そして、今後展開したいコスメのラインナップのアイデアの

企画書を見せました。

高倉さんが

それに目を落とし、そしてゆっくり一呼吸して私をまっすぐ、見つめました。

落ち着いたハスキーな声が店内に響きます。

「あなたたちのやろうとしていることが

よく、わかったよ。

こうでなきゃいけない。

こういう一貫したコンセプトがあれば、きっと想いは伝わるはずだよ。

『人生に翼を』か…。

最高じゃないの!」

私は尊敬する高倉さんに

そう言っていただけて、

涙が出そうでした。

(つづく)



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